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シェリング年報 2018(第26号)  新刊

シェリング年報 2018(第26号)

シェリングの時代の大学論と現代

著者 シェリング年報編集委員会
ジャンル 哲学・思想
芸術・文芸
シリーズ シェリング年報
出版年月日 2018/07/10
ISBN 9784875593423
判型・ページ数 A5・124ページ
定価 本体1,800円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

このシンポジウムの趣旨は、近年の「大学改革」の流れの中で、シェリングの時代に生み出されたとされる近代的大学の理念を再検討することによって、これからの大学のあるべき姿について考えるというものである。

大学改革に関わる最近の出来事でもっとも物議を醸したものと言えば、2015年6月の文部科学大臣による通知のなかで、「教員養成系学部・大学院、人文社会科学系学部・大学院」について、「組織の廃止や社会的要請の高い分野への転換」が打ち出されたことであろう。この「社会的要請」という言葉を「学問の有用性」と言いかえるならば、これはシラーの大学就任講演(1789年)、カントの『学部の争い』(1798年)、シェリングの『学問論』(1802年)において取り上げられた根本的な問題である。

また、大学をめぐる昨今の議論では、近代大学の理念としてのいわゆる「フンボルト・モデル」がしばしば言及される。「フンボルト・モデル」とは、「教育と研究の一致」とも言いかえられ、教員は知識を学生に伝達するのではなく、教員も学生もともに研究することこそが本来の教育であるという理念であり、ヴィルヘルム・フォン・フンボルトがベルリン大学創設に際して提唱したとされてきた。「フンボルト・モデル」は、一方では、大学の大衆化とともに無効となったと言われるが、他方では、お茶の水女子大学の「新フンボルト入試」のように、「アクティブ・ラーニング」と結びつけてその意義を見直される場合もある。

(シンポジウム「シェリングの時代の大学論と現代」司会報告より)


【シンポジウム シェリングの時代の大学論と現代】
「個別的理想」と大学の理念―フンボルトの陶冶・教養プロジェクト 伊藤敦広
大学はどうあるべきか― シェリングの大学論と現代の課題 藤田正勝
学問の役割について― シェリング『学問論』を手がかりに 座小田豊
司会報告 田中均

【クロス討論 神話と音楽】
〈ロマン主義的神話観〉とシューベルト― ギリシア神話とプラトンの受容 堀朋平

【公開講演】
ヘルダー研究の現在と未来 嶋田洋一郎

【特別報告】
シラーとシェリング― 共通点と相違 長倉誠一

【論文】
フリードリヒ・シュレーゲルのケルン講義『哲学の発展』における知性と理性 山口沙絵子
後期フリードリッヒ・シュレーゲルのヤコービ批判 松岡健一郎
ジャック・ランシエールによる『美的教育書簡』の再解釈―「ルドヴィシのユーノー」と美的中断 鈴木亘

【書評】
岡村康夫著『シェリング哲学の躓き― 『世界時代』の構想の挫折とその超克』 山口和子

第十三回(二〇一七年度)日本シェリング協会研究奨励賞選考委員会報告 選考委員長 加國尚志

日本シェリング協会活動報告/編集後記

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